自担の結婚発表後、初現場

大好きなひとが結婚した。でも、結局全然好きをやめられなかった。

 

自担が結婚発表してから12日後、ライブに行ってきた。発表後、初めての現場。なんなら前の現場から2週間しか経ってなかった。

 

今後どうするかは、自分の目で、直接彼を見てから考えようと思っていた。

でも、心のどこかでは、もう降りるつもりでいた。一年間恋しちゃってるんるんな気持ちで過ごしてしまったから、今後どんな気持ちで彼のことを見たらいいかわからなかった。

既婚した異性に何の感情なら持っていい?かっこいいって思っちゃいけない?かわいいもダメ?考えるのすら面倒になっていたから、あーこのまま降りれそうだったら降りようかなって。気が向いたら見に行って楽しい!ってそれだけでいいと思った。

一方で、気持ちに方をつけるのも怖かった。方をつけられるのかもわからなかった。自分の気持ちと向き合うのが怖かった。こんなに緊張した現場は久しぶりだった。

 

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2023年1月11日、現場当日。

できるだけ遠くから見たかった。遠くからだと思いっきり俯瞰で見ることもできるし、双眼鏡で彼を視界に入れないこともできる。デジチケを発券したら、ちょうど1階の後列だった。これで、苦しくなったら双眼鏡で元担を見ようと思った。

ペンライトは元担の色にした。ペンライトを彼の色にしたら、2時間から彼から目を逸らしちゃいけなくなると思った。自分の感情と向き合い続けられる勇気がなかった。

 

 

18:00、ライブが始まった。もう何回も見たオープニング映像が流れて、彼の顔が映って。そりゃあ何回も見たからなんだけど、ときめかない!大丈夫だ!って思った。

4人が出てきて、意図的に元担に視線を移した。久しぶりに見た元担は、めちゃくちゃ輝いていた。それと同時に、訳もわからず涙がこぼれ出てきて止まらなかった。なんで?この涙は何?って思いながら、元担を見て泣いていた。

 

彼を見なくても、彼の声が耳に入る。

普段彼に激甘な私から見ても、彼は高音を出すのが苦手で、音程も不安定。オリ曲もラップパートはあれど、いい歌割りをもらうことは少なかったと思う。でも、今回は曲のメインどころで歌うことがあった。

いつも声が出ますようにって祈るような気持ちで見ていた。その日も彼のパートが耳に入って、あー今日はその音程出た!って自然に嬉しくなっちゃってた。でも、私の視線の先には元担がいた。何で私は見てないんだろうって、また涙が出た。

 

その後も何を聴いても、彼の顔が浮かんできた。ツアーも見るのは6回目だったし、立ち位置なんて思い出さなくても覚えてた。

双眼鏡は使えなかった。視界の端っこの方で彼をとらえていたい私がいた。

 

何の歌詞でも心に突き刺さった。

もう一回、君がくれた笑顔で笑いたい。

あーほんとに私今日で降りちゃうのかな、もう彼を見て笑えないのかなって涙がまた溢れた。

 

彼は最後の挨拶で、明らかにほっとしたような顔をしていた。そうだよね、私なんかより4人の方が、彼の方がよっぽど怖かったよね、ファンが離れてたらどうしようって。堂々と彼の色のペンライト振れなくてごめんねって気持ちになった。彼のパフォーマンスは、ツアーを通してずっと変わらなかったし、ちゃんとアイドルだった。視界の端っこでとらえた彼は、変わらずとってもかっこよくてときめいた。

 

ライブ中も、終わってからも、感情の整理がつかなかった。でもただ泣いていた。

客席には意外と彼の色のペンライトを振っている人がいて、あれ?私だけ間違った感情持ったのかな?って思った。

 

元担はとっても輝いてた。でも、絶対に見たことあるはずのパフォーマンスも、なぜか初めましての感覚なように思えた。私の記憶にはもうほとんど残ってなかった。3年間も応援した元担を忘れるくらい、去年彼を見ていた1年が濃かったんだなって気づいた。

 

明日はどんな気持ちで見ようって考えてた。彼のことはもう忘れたかったのに、見ちゃった、ときめいちゃったってへこんでた。そんな気持ちをともだちに話してたら、彼がアイドルであることを選んだ以上、ステージのうえにいるときは、ときめいてもかっこいいって思ってもいいんだよって言ってくれた。紫のペンライト見たらきっとほっとするよって。

呪縛が解けた感覚がした。発表があってから、もう今まで通り彼のことを好きでいちゃいけないって、自分に言い聞かせてきた。

でも、そうじゃなくて、"アイドルであることをやめなかった彼に"だから、かっこいい!って思っていいんだって。変わらずに頑張るって言った彼を、変わらずに応援することで、彼を肯定できるんだなって気づいた。

 

だから最終日、迷わず紫のペンライトと彼のうちわを持った。座席は遠かったけど、ちゃんと見てるよって届けばいいなと願いを込めて。

昨日は号泣したライブも、ちゃんと楽しめた。上階の端っこから見る彼の横顔がとってもきれいで、かっこよくて涙が出て自分でもびっくりした。ずっと私が見たかった松崎くんだと思った。

 

前日とは違う歌詞が刺さった。

もう会えないと思うほど 君の笑顔に今すぐ会いたい。

今日はもう泣かないと思ってたのに、最後にボロボロ泣いた。

 

本編の幕が閉まる時、最後の最後まで上の端っこの方を見て頷いてくれてた。もちろん上階のファンの涙なんて見えてはいないだろうけど、一生懸命松崎くんの紫を振ったのくらいは届いてたかなってまた泣いた。

 

アンコールが始まった。普段わかりやすいファンサは多くなくて、目線が合うだけでも嬉しかった。なのに、この日は上階に向かって何回も指差してくれて、うちわの文字も読もうとしてくれた。何で今日なんだよって思いながら、今日紫を振れて、2時間松崎くんだけを見られて本当によかったと思った。

 

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ライブが終わって1週間、今は純粋に松崎くんを応援したいと思ってる。でも、懸念材料もたくさんある。

これからいろんなコンテンツを見て、既婚アイドルは無理って思っちゃう日が来るかもしれない。松崎くんは「変わらず」って言ってるけど、松崎くんを取り巻く環境が変わりすぎている。今は他のメンバーの記者会見でも、結婚のことを聞かれたりして、その度にちょっと傷つく。

「既婚」の邪念と戦うのに疲れるかもしれない。今は常に松崎くんを見るとそれを思わないわけにいかないし、見るだけでなんだか悲しいモードに入ってしまう。つらくなるなら、単純にまたおたくやめようって言うと思う。

 

でもそう思っちゃうまでは、もうちょっとだけ、松崎くんを応援していたい。ずっとアイドルでいてくれてありがとうって思いながら、自担がかっこいいー!って言いたい。

 

結婚発表があったときは、こんなに現場がたくさんあるひとだから、「結婚」なんて生々しすぎてどんな気持ちで応援すればいいの!?ってずっと苦しんでた。でも、今は逆に、現場がたくさんある人だから、直接目で見て、純粋に目の前の人をかっこいいと思える回数が多いし、何とかなるんじゃないかと思ってる。

嫌だと思ったらやめたらいいし、楽しいと思ったら続けたらいい。おたくなんだから、それ以上でもそれ以下でもないんだからって気楽な気持ちで楽しもうと思う。まあたぶんそれでも、今回みたいにすぐ重たくなっちゃうんだけど。

この感情たちは全部、直接自分の目で見たから思ったこと。やっぱり現場に行かないと何も始まらないなあと思った。

 

最後に、今だから言えるけど、冬の個人仕事爆忙の役者シーズンに入る前に、ちゃんと真っ向から本人の笑顔と向き合えて本当によかった。

ちゃんと逃げずに、ライブ中に発表してくれてありがとう。おかげでちょっとだけ気持ちを整理してから2023を始められる。

発表のタイミングもいっぱい悩んだと思うけど(思いたいけど)、ちゃんと自分を表現できる期間にしてくれてありがとう。

 

 

 

松崎くんも、いつも支えてくれるおともだちも、これからもよろしくお願いします…!